クリスマスに読む一冊
第九夜

にぎやかなパーティーもいいけれど、聖なる夜を心静かに迎えたい…

急行「北極号」
(原題「The Polar Express」
クリス・ヴァン・オールズバーグ 作 村上春樹 訳
発行 河出書房新社


クリスマス・イブの夜中、僕の家の前に急行汽車が停まった。行く先は北極点。乗客はみんな
子どもばかり。狼の森を抜け、高い山を越え、氷の砂漠を抜けて汽車は走る。ようやく着いた
北極点は、世界のてっぺんにある大きな町。そこにはクリスマスのためのおもちゃの工場があり、
小人たちが働いている。ここから、サンタクロースは世界へ出発する。それは、本当にあったこと。

話の筋としてはそう目新しくない(<失礼な)(←でもこういう、サンタの国に行く子供っていう
話は本当に結構ある)んですが、この絵本は何より、オールズバーグ氏の絵が秀逸です。この方の
絵って、光の描写が独特ですね。夜の森を走る汽車は本当に冷たい冬の風をきっているようだし、
月光に照らされた雪山、窓からもれる室内の光、室内から見た輝く汽車…ああ、原画が見たい。