クリスマスに読む一冊
第二十夜

にぎやかなパーティーもいいけれど、聖なる夜を心静かに迎えたい…

思いがけない贈り物
(原題「Das unerwartete Geschenk」)
エヴァ・ヘラー 作 平野卿子 訳 ミヒャエル・ゾーヴァ 絵
発行 講談社


クリスマスイブの夜、仕事を終えたサンタクロースの手元に、一つの人形が残っていました。いったい
これは誰へのプレゼント?クリスマスに人形をもらわなかった子どもは誰?女の子が6人、男の子が
2,348,167人。…うわあ、大変だ!サンタは慌てて駆け出します。この人形の行く先はどこ??

人形と人形を待っている女の子の間を取り持とうと、サンタがあちらこちらに走り回るお話です。いつか
出会うはずの親友”シモネッタ”を待つ少女が可愛いです。シモネッタという名前だけ分かっていて、
それが何かは分かっていない。人形かも知れないし、どこかで生まれた子犬かもしれない。いつか出会う
親友だということだけは分かっていて、それを待ち続けている彼女の前を、サンタは通り過ぎてしまう
のです。当の”シモネッタ”を連れて。そしていろんな子どもの家を渡り歩きます。科学者を夢見る少女、
バービー人形マニア、男の子の所まで…。暖かく、どこかユーモラスなゾーヴァ氏の挿し絵が秀逸です。