クリスマスに読む一冊
第十九夜

にぎやかなパーティーもいいけれど、聖なる夜を心静かに迎えたい…

サンタクロースっているんでしょうか?
(原題「IS THERE A SANTA CLAUS?」)
中村妙子 訳 東逸子 画
発行 偕成社


1897年9月21日、アメリカ。ニューヨーク・サン新聞の片隅に、一つの社説が載りました。書いた
人はこの新聞社の記者、フランシス・P・チャーチ。新聞社に寄せられた、8歳の女の子からの質問に
答えて書かれたものでした…『この世の中に、愛や、人への思いやりや、まごころがあるのと同じように、
サンタクロースもたしかにいるのです』…目に見えないもの、心が生み出す目に見えない世界の大切さを
静かに、そして力強く語りかける、美しい絵本。東逸子さんの美しい銅版画による挿し絵も素敵です。

このお話は実話です。約100年前に書かれたこの社説はクリスマスが近づくたびにあちこちで繰り返し
紹介され、今やアメリカのジャーナリズムにおいて最も有名な社説の一つだとも言われているそうです。
級友にサンタクロースを否定され、おそらくは苦し紛れに「新聞社に聞いてごらん」と言った父親の言葉を
真に受けて新聞社へ手紙を書いた少女に対して、こんなに心ふかく、愛情にあふれた答えを返してくれる
なんて。この少女バージニアを主人公にした姉妹編「サンタの友だちバージニア」も発行済みです。