◆ 本棚のある場所訪問記 ◆

国立国会図書館 国際子ども図書館
(行き方)
 最寄の駅は山手線の上野駅です。「公園口」から出てください。上野動物園(西口)に行くように、公園内の大きな通りを 歩いていきます。公園内には看板や地図もたくさんありますので、国際子ども図書館が東京都美術館よりもさらに奥、東京芸術大学の 手前にあることが分かると思います。でも、一番分かりやすいのは、上野動物園の入口前で道なりに右に曲がり、東京都美術館の 横を通り、いったん公園を出る形で横断歩道を渡り、いかにも大学らしい古めかしい建物の横を通って行くルートです。
 図書館の建物は、もともと国立国会図書館の支部図書館として明治時代に建てられたものを改築して使われています。ので、 いかにも明治の文明開化時代を思わせる古くて重厚な建物に、近代的なエントランスがくっついている、ちょっと変わった建物なので、 意識して見ていればすぐに分かると思います。

(館内)
 1階。子どものためのフロア。(ここは鞄を持ったまま入れます)

 普通の公立図書館と同じように、0類から9類まで本を分類して置かれている「子どものへや」。
 思ったより室内は小さいです。新しいだけあって清潔感があります。本棚は珍しい円形で、外側の円から内側の円へ向かって 0類〜9類まで本が並べられています。時折、「のりもの」コーナーだとか「むし」コーナーなどが別置されていました。 随所に椅子や本を検索するためのパソコンが置かれていて、調べやすそうな配置になっていました。

 が、本の数が少ない! そう大きくはない本棚がガラガラ。出版年が新しいものばかり並んでいて、ひそかに期待していた 「福音館土曜日文庫」「日曜日文庫」の本棚一覧……などは夢のまた夢、というような、良い意味でも悪い意味でも「先進的」な 本棚でした。今年5月に全面開館したばかり…だそうなので、ひょっとしたら国立国会図書館の本館のほうに、まだまだ蔵書が たくさんあるのでしょうか? 実はまだ移動中?(だといいなあ…)
 10年後に来たらまた変わっているでしょうか。でもそれだけの古い本に加え新しい本もどんどん並べていったら、ここには 絶対収まらないと思う。ここには新しくて、その時代の子どもに興味を持たれそうなものしか置かないのかな?

 そして、「子どものへや」の隣に「世界を知るへや」。
 こちらの部屋はすごいです。昔の貴賓室をそのまま再現しているので、内装がとてもきれい。抑えられた照明の中にあるのは、 世界各国の絵本。日本語版と各国語版が並べられて展示されています。もちろん手に取って読めます。数は少ないですが、英語圏以外の 児童書を見る機会は少ないと思われますので、これは貴重です。実は一番面白かった部屋でした。

 2階。大人のためのフロア。
 資料室が二部屋、あります。どちらも18歳以上の利用に限られており、利用に際しては利用カードを作り、荷物をロッカーに入れる ことが必要です。でも、利用カードは旅行者でもすぐに作れる簡易なものですし、ロッカーも100円利用ですが開ける時には戻って きます。国立施設であることを考えればとても利用しやすいシステムかと。ちなみに、二部屋とも日曜日は休室です。

 第一資料室は、日本とアジア諸国で刊行された児童書および関連資料、最新版の教科書などを開架しています。アジア諸国の 児童書って、ペーパーバックみたいな薄手の本が多いんですね。高い本棚にずらりと国別に並べられた絵本、児童書の数々は、 興味を持っている方にはたまらんだろうと思わせるものがありました。
 日本の児童書や絵本もありましたが、やはりめぼしいものは無かったです。新しい本が主流。
 児童書に関する雑誌(「日本児童文学」など)の最新刊からバックナンバーまで一気に閲覧できるのは魅力ですね♪

 第二資料室はアジア諸国を除く外国の絵本・児童書および関連資料を開架しています。ガイドパンフレットによれば、児童向けの パッケージ系電子出版物やマイクロ形態資料の閲覧もできるそうです。閲覧机も広く、一人当たりの閲覧スペースも広めだと 思います。英語圏を含んでいるだけに利用者も多く、パソコンを持ち込んでいる人もいました。

 3階。イベントが行われるホールや、年に数回行われる本に関する展示会のためのミュージアム、子どもたちのためのCD-ROMが 楽しめる「メディアふれあいコーナー」があります。
 私が行った時はミュージアムは準備中で入れませんでした。メディアコーナーはホールの片隅にある形で、プログラムは4〜5種類 ほどあったかな? 子どもがたくさんいて、タッチパネル式のパソコンを見ながらおおいに楽しんでいました。建築物に関する 説明パネルなども、ここにひっそりあったりして。

 他には、1階に、おはなし会がひらかれる時だけ開けられる「おはなしのへや」、軽食喫茶のカフェテリアなどもありました。 カフェテリアはお昼頃から開店していて、お客さんがたくさんいましたよ。子ども連れで来る人や、資料室で丸一日勉強したいという 方にはありがたいですね! 図書館の近くには、そういうレストランがほとんどありませんから。

 総括として…施設としては、大変充実していると思います。研究者が目的の資料を探しに勉強するために来るには二階の資料室は うってつけでしょう。でも、まだまだ本の種類も数も、国立国会図書館の名を冠するには心細いです。閉架書庫もあるのかなと 思ったんですが、検索してみた本はみんな「本館にあり」って出てくるし(苦笑)。
 10年後にまた来てみたいと思います(気の長い話だ/笑)。
2002.9.21