クイーン
QUEEN
 
 

  

2007年イギリス・フランス・イタリア/監督:スティーヴン・フリアーズ
出演:ヘレン・ミレン マイケル・シーン ジェームズ・クロムウェル
 1997年8月31日、国内外を問わず人気を誇っていたダイアナ元皇太子妃が事故死。彼女の葬儀がおこなわれた9月6日までの一週間を エリザベス女王とその家族、そして就任したばかりのトニー・ブレア首相の目を通して描いている映画。

 まず、実在する存命の人物、しかも現役の権力者を、これだけスキャンダラスな素材でもって描いているにも関わらず、下品さがまったく無い事に驚き。 エリザベス女王を演じるヘレン・ミレンを筆頭に、登場人物は皆、実在の人物に似ているけれども「そっくり」ではない、という事が この映画を「ドキュメンタリーでも完全なフィクションでもない」という絶妙な位置に置いています。
 ロンドンで異常な盛り上がりを見せる「ダイアナ現象」とは対照的な、スコットランドの風景。国と国民についての考え方がまったく異なる 女王一家とブレア一家。…対象がうまく効いているのですね!それでいて、どちらかに軍配をあげない。どちらの世界でも、誰もが一生懸命に ベストを尽くそうと頑張っている、その姿を描いている。
 
 イギリスにいた時、イギリス人の先生が「イギリス人は王室批判はしても、女王批判はしないんだ」と言っていたことを思い出しました。
 そして、その気持ちがちょっぴり理解できたような気がしました。