真珠の耳飾りの少女
GIRL WITH A PEARL EARRING
 
 

  

2002年イギリス/監督:P・ウェーバー/出演:スカーレット・ヨハンソン、コリン・ファース
 イギリスの地下鉄に貼られたポスターを見た時から気になっていた映画。沖縄にゃ来ないかな?と思っていたので、公開と聞いて大喜びで見に行きました。
 どんなストーリーなのか、前評判をまったく知らず、ただ画家フェルメールと、その代表作「青いターバンの少女」のモデルになった少女との物語、と聞いていたので、 ただ映像がきれいなラブストーリーなのかな…と思っていましたが、これが大間違い! いい意味で予想を裏切られました。

 終始フェルメールの絵を意識したかのような、黄色っぽい光と濃い影と、その中の鮮やかなすみれ色や赤、黄色、といった映像美に彩られて、手も握りあわないまま見つめあう、 イーゼルを間に挟んだ二人の関係。ほとんど肌を露出していないにも関わらず、目を離せないほどの緊張感に包まれたその危うい関係が、脳天から鼻血を吹きそうになるほど色っぽかったです。上映時間100分なんですが、もっと長く感じたなあ。 最後のあたり、「これ以上この緊張感が続いたら鼻血が出る…!」と本気で心配しました。ええ、心配しましたとも。

 突然話はとびますが、「サンタクロースっているんでしょうか?」という絵本があります。これは1897年にニューヨークのある女の子が新聞に問い合わせた質問で、それに応えた新聞記者が すてきな返事を書き、その社説は今に伝えられ、絵本になっているんですが…この中で、その新聞記者は言います。「この世でいちばん確かなこと」がある「目に見えない世界」は、どんな力の強い人にも開けられない幕によって覆われている。ただ「信頼と想像力と詩と愛とロマンスだけが」そのカーテンをいっときひきのけて、幕の向こうにある、例えようもなく美しく、輝かしいものを見せてくれる…と。

 この映画における主人公ふたりは、それぞれ別に愛する妻や恋人がいながら、一緒にその「カーテン」を開けて、「幕の向こうの、最も美しい世界」を見た間柄なんだなあ…と、見終わった後で思いました。