麦の穂をゆらす風
The wind that shakes the barley
 
 

  

2006年イギリス・アイルランド・ドイツ・イタリア・スペイン/監督:ケン・ローチ
出演:キリアン・マーフィ ボードリック・ディレーニー リーアム・カニンガム
正義の戦いを始めたはずが、復讐の連鎖につながってしまう、とても重くてつらい映画でした。
拷問のシーンとか、直視にたえない所もありました。
でも、今だからこそ知っておかなければならない、見ておかなければならない映画だと思いました。
これを同じようなことが、今でも世界各地で起きているのだろうし。
誰もが戦いたくて戦っているわけではなく、大切な人を殺された悲しみで復讐にかられ、そして気づいた時には殺し殺される憎しみの螺旋から抜け出せなくなっているのだろうと…。
この映画はその上に、敵に向けられていたはずの銃口が、最初に戦う原因だったはずの「守るべき大切な人」その人に向けられていくという、悲惨きわまりない事実まで、きっちりと描かれていました。
特に後半、主人公が恋人にあてて書く手紙は、痛烈な現代社会への批判でもあります。
本当に、どうして人間って、学習能力ってもんがないんだろう!

あと、蛇足ながら、この映画にはその土地の音楽が効果的に使われているんですが、ゴスペルにせよ、沖縄の民謡にせよ、虐げられた人々にとって歌は最強最高の味方なんだなあ!というのも新鮮な発見でした。