アイザリアの歴史
〜アイザール古王国からアイザリア三国まで〜

 アイザリアがある東大陸には、アイザリアの他にもいくつかの国がありました。その中でも アイザリアはもっとも歴史が古い国で、古くには周辺の国家を統一して「イシュゴオルの盟主」の 名を戴いたこともあります。アイザリアの王はエルメとアザルという名の神の子孫と言われ、 その王位についたものには神々が約束した恩寵がくだると言われています。

★アイザール(アイザリア)の創世神話★

 アイザリアは、古い名をアイザールといいます。アイザール神話における創世神、 エルメとアザルは粘土細工をするように人間や世界を創ったと言われ、そのため、 彼らの意に添わないものは、もとの石や粘土に変えてしまったといいます。

★ラド王の治世★

 ラド王は、アイザールの建国者です。彼は勇猛果敢な王であったことで知られ、 彼の時代には、アイザールの国土ははるかに広かったと言われています。彼はまた、 国内の整備にも力を入れ、後世まで残る建築物や道を作りました(「かえらず街道」など)。 彼の遺業は様々な形で後世のアイザリアへ残され、なかには人間業とは思えない 神秘的なものとなっているものもあります。

★フラバ王の時代★

 その後、アイザールにフラバという名の王が登場します。彼がラド王の子孫なのかどうかは 分かりません。いずれにせよ、彼はかなりの恐怖政治を行ったようです。 それに対して、反旗を翻したのが、シェーラやタウラ、さすらい人たちでした。

 シェーラとタウラをはじめとする「さすらい人」たちは、もともとは「いのりの民」と 祖先を同じくする同じ一族でありながら、「いのりの民」とは生きる道を違えた者たちで あったようです(いつ頃、ひとつの根から二つの民が分かれたのかは、判っていません)。
 彼らを中心にする反乱軍によって、フラバ王は倒されました。

★スザル王の殺戮★

 フラバを倒した後に王位についたスザルは、もともとフラバを倒さんと、さすらい人たちと 共に戦っていたとも言われます。しかし、彼は王位についた後、フラバにも劣らぬ冷酷無比な 人間と化し、アイザールの暗黒時代と言われる圧政を布きます。それに、フラバ王を倒したさすらい人たちが 黙っているはずがなく、彼は自分に刃向かう反乱軍、特にさすらい人たちを片端から殺していきました。  かろうじて生き残ったさすらい人たちは、南部高原から山の壁を越えてスザルから逃れようとしました。
 その時、さすらい人たちはアイザリアの宝剣「タウラの剣」を携えていたといいます。

 山の壁で追いつめられたさすらい人たちを援護したのが、「森の民」「山の民」「草原の民」 「荒野の民」たちでした。彼らの援護でスザルを振り切ったさすらい人は、山の壁の向こうへ姿を 消し、その後のアイザール史上からも姿を消しました。

 その後、残った「森の民」「山の民」「荒野の民」「草原の民」は「さすらい人」と血筋を 同じくする「いのりの民」を王として、 平和なアイザールを造り上げたと言われます。彼らはそれぞれに特殊な得意分野を持ち、 それらを生かして助け合い、自然と調和した平和な世界を王家の一族「いのりの民」を中心に支えていました。  彼らを総じて「五民」と呼びます。アイザリアは「五民」によって支えられていたのです。

★アサスの登場〜アイザリア三国分裂〜★

 その均衡を崩したのがアサスでした。アサスは当時のアイザリア王と王位継承権を持つ「いのりの民」を 皆殺しにして自分が王位につこうとしました。しかし、アサスは当時一地方の公であり、 彼がアイザリア王になれるのならば自分たちだってなれる権利があるはずだ、と欲を出した他の公たちに よってアイザリアは三国に分裂、内戦が始まりました。これがアイザリア内戦です。

 この内戦をおさめるべき「五民」は既に存在しませんでした。彼らのある者は生き延びるためにいずれかの 軍で敵対する軍と戦い、ある者は戦を嫌って見て見ぬ振りをしていました。彼らをひとつにまとめるべき旗頭、 「いのりの民」の人間がいなかったからです。

 ただ一つの希望は、赤ん坊の頃に、「山の壁」の向こう、歴史から姿を消したもう一つの王家の民、 「さすらい人」たちが住むというトープ・アイザリアに連れ去られたという最後の王女、 ラクチューナム・レイ。
 彼女の登場を、アイザリアは待つことになります。